介護保険外サービスは、お互いの信頼関係があってこそ成り立つ仕事です
個人事業主として、介護保険外サービスを営業品目のひとつに掲げています。正直なところ、これだけで生活が成り立つほどのものではありません。始めた当初から、どこかボランティアに近い性質を持つ仕事だと感じていましたし、それは今も変わりません。
それでも続けているのは、困っておられる方のお役に立ちたいという想いがあるからです。介護施設で働いていた経験を活かせる場面があるのではないか、そう思いながら、これまで取り組んできました。
一方で、続けていく中で、これからは自分なりの判断で、お受けするご依頼を選ばせていただこうと考えるようになりました。少しわがままに聞こえるかもしれませんが、そう思うに至った出来事があります。
今年の春、あるお客様からのご依頼を、お断りすることにしました。約2年半にわたり、主に通院のお付き添いをさせていただいていた方です。ご本人様、ご家族様との間で、信頼関係を築くことが次第に難しくなっていったことが理由です。
業界も地域も狭いもので、意図せず色々な話が耳に入ってくることがあります。仕事を続けていく中で、事実と異なることが伝わっていると感じる場面や、お互いの認識に違いが生じることが重なると、気持ちよくサービスを提供することが難しくなっていきました。お互いの認識に違いが生じないよう、やり取りを記録として残すようにもなりました。お金をお支払いいただいてサービスを受けられる側にとっても、そうした状態は決して心地よいものではないはずです。お互いにとって良くない関係だと感じ、お断りするに至りました。
具体的な内容は控えさせていただきますが、ご一緒している間、不満を口にされることが多く、認知症の高齢の方に対する言葉遣いに配慮を欠く場面もあり、心苦しく感じることが度々ありました。
通院のお付き添いの際は、診察でのやり取りやご本人の様子、道中の様子などを、毎回文章にまとめてご家族様にご報告していました。しばらくご依頼の間隔が空いた後、ひとりでの歩行が難しくなっていることにも気づき、すぐにその旨をご報告しましたが、そのことに関してのご返信はいただけませんでした。
介護保険サービスの事業者様であれば、ご依頼をお断りすることが難しい場合もあるかと思います。ですが、自分はそうした立場ではありません。自分を信頼してくださっている他のお客様のためにも、介護保険外サービスについては、これから先、お受けするお仕事や関わり方を、自分の目でしっかり見極めていきたいと考えています。
日頃お世話になっている方から、こんな言葉をいただいたことがあります。
「個人でやっていると、どうしても質の良くないお客さんが回ってきてしまうことがある。そういう時は、きちんと線を引いていかないといけない」
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、それくらいの表現で伝えないと自分が動けないことを、よくご存知の上での言葉だったのだと思います。
- 他のお客様にご迷惑をおかけしないこと
- 自分自身の価値を落とさないこと
- 良い流れを保ち続けること
これらを大切にするためにも、これからは一つひとつのご縁を、丁寧に選んでいきたいと思っています。